1986年5月18日↑
十八日、飯島耕一『鳩の薄闇』 都合つかず新誌準備会再び欠席。半月間の私信二十数通、日付誤記に気付く。
どこかにパロディに過ぎぬといふ侮蔑の口調あり。左様、この祝祭空間にはあなたを招待しない。
Lu Lugod ! 熱き白帆を捲きて来たれ 阿部鬼九男
*『黄山房日乗』へ35年後の剽窃譚・・・
5月18日(火)・・・曇
飯島耕一(1930・2・25~2013・10・14)『鳩の薄闇』(みすず書房)、その「あとがき」に、「題名の『鳩の薄闇』は、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの詩『見知らぬ街』から来ている。ユダヤの命名法によれば、『鳩の薄闇』とは暁闇をさしらしい。ほのかな、きれいなことばなので気に入った。本書で論じた敬愛する詩人たちが『鳩の薄闇』の中に立っているイメージをわたしは抱いた」とあった。本書は、瀧口修造や永瀬清子など日本の詩人について、また、オクタビオ・パスに多くのページをさき、最後の章に写真家について論じている。
句中の「Lugod」は、愚生には、なじみの全くないタガログ語らしい。で、愉快、たのしみ、喜びというような意味とある。句中の「熱き白帆」は、オクタビオ・パスに関する飯島耕一のエッセイ「熱い感覚の詩人」の呼称に由来しているのかもしれない。
真昼に羽広げるは鷲か太陽(ひのかみ) 大井恒行
撮影・芽夢野うのき「ももいろ月見草わたしも誰彼もいま生きている」↑
0 件のコメント:
コメントを投稿