2021年5月29日土曜日

阿部鬼九男「魚気御慶南海に言語は目覚め」(『黄山房日乗』五月二十九日)・・・


                           1986年5月29日↑


ニ十九日、モスクワ放送交響楽団『ペトルーシカ』ほか二曲(三軒茶屋)六月の旅地名採取。

関節技が有効なのは、俳句が定型であるためだが、その関節をひとつ外すと“吊し“の問題が生ずる。


    魚気御慶南海に言語は目覚め     阿部鬼九男



*『黄山房日乗』へ35年後の剽窃譚・・・


       5月29日(土)・・・晴


 モスクワ交響楽団は1930年設立、ソ連邦崩壊後は「チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ」と称されている。「『ペトル―シカ』ほか二曲」は、ストランヴィンスキーのバレエ曲だとすれば、ほか二曲は「火の鳥」と「春の祭典」か。ペトルーシュカはロシア版ピノキオと言われているらしい。

 句中の「魚気」の読みは「さかなっけ」「うおき」?、「ぎょき」ならば、その音韻から、「魚期(ぎょき)」、「御慶(ぎょけい)」も「魚形(ぎょけい)」に通じるかも? ならば南海もありえよう。


      南凕の中に占う言語あり     大井恒行




撮影・芽夢野うのき「金魚の夜さあ水中でジルバを踊ろうくるしくなったら飛び出して」↑

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