2021年5月14日金曜日

阿部鬼九男「外典や恭々しきは桐の花」(『黄山房日乗』五月十四日)・・・

 


                 1986年5月14日↑


十四日、「“志摩聰“消滅」の便りに感慨。「騎」への活動続けると言へど、栄光の名、口惜しき事、返書。

殺すことは生きることでもある。あるひは、名を捨てるといふ観念に拘り過ぎる自分に腹立たしい。志摩に会ひたし。


    外典や恭々しきは桐の花    阿部鬼九男


*『黄山房日乗』へ35年後の剽窃譚・・・


       5月14日(金)・・・晴・夏日


志摩聰(しま・そう)こと原聡一(1928・2・22~2003・1・24)。途中、俳名を本名(原聡一)に改めた。初発を加藤かけい「環礁」にて阿部鬼九男と同門。代表句に〈葦焚けば神が窒息したまえり〉〈黄海軟風/黄帆走魚/黄葡萄酒〉がある。


    下天はや外典(がいてん)のうち炎帝に   大井恒行



   撮影・中西ひろ美「渇いたら出会つてしまふ事がある」↑

0 件のコメント:

コメントを投稿