2021年8月21日土曜日

並木邑人「あやかしの粒子となりて錐揉みす」(「祭演」63号)・・・

                  

 自由句会誌「祭演」63号(ムニ工房)、編集後記に「遅れました。やっと63号を発行することができました」とあるが、主催・編集・発行人の森須蘭は「豈」同人でもあり、瞬く間に「豈」63号と肩を並べている(「豈」は創刊から40年かかっている)。この伝でいくと、「豈」の号数が追い抜かれるのは時間の問題だろう。若い若いと思っていた森須蘭が還暦だそうである(愚生は古希を早々と越えてしまっているけれど・・・)。本号の招待席は並木邑人だったので、ブログタイトルに句を挙げた。ともあれ、本誌より、いくつかの句を挙げておこう。


   たんぽぽの返事次々運動靴        森須 蘭

   春の野がまんよう集となって来る     東 國人

   朧夜に銀のモールでつくる滝       伊東裕起

   春時雨訳者のように駆け出しぬ      音羽和俊

   春休ぼくは妖精千人目          金子 嵩

   春昼の行方も知れぬ多情かな       川崎果連

   選手去りスケートリンクの疵深し     髙坂明良

   老いの未知誰もわからず冬の道     河内山裕見

   島の正面いつも空いている       杉本青三郎

   生きているかたちを気にする春の雨    成宮 颯

   マスクして昨日の私がそこにいる     服部修一

   故事成語か現在か春みかんか      浜脇不如帰

   寒九の水山手交番今日も留守      藤方さくら

   ゲルニカは永久にモノクロ春の雷     水口圭子

   きさらぎのただ切り株に座る亡父(ちち) 宮崎斗士



★閑話休題・・・府中市生涯学習センター/教養・生活実技講座(大井恒行・現代俳句)・・・

 

 2021年度第3期(10月~12月)教養・生活実技定期講座《一次募集期間8・1(日)~8・31(火)必着》

・申し込み方法 ①ウエブサイトから府中市生涯学習センター

        ②往復はがき

        ③来館しても直接申し込み

        ・抽選結果通知 9・1(水)~9・8(水)(9・6は休館日)

        ・入金方法(現代俳句講座は、10月7・21,11月11・18,12月9日の5回・・4000円)「窓口支払い」「銀行振込」。

*府中市生涯学習センター 050-3491-9849

             183-000 府中市浅間町1-7 




   撮影・鈴木純一「敗けてないよ終わったんだよ綴れ刺せ」↑

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